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あいさつ

表紙の写真の作品は、2003年に制作したものです。
尚、当ブログの記事の引用・転載は必ずリンクを貼ってください。


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熱帯低気圧からガンマ線放射


遅くなりましたが7月にyasuさんに翻訳してもらってたものです。

Fermi catches gamma-ray flashes from tropical storms
https://phys.org/news/2017-04-fermi-gamma-ray-tropical-storms.html

nasasfermica.jpg

フェルミが熱帯低気圧からのガンマ線フラッシュをキャッチ
April 24, 2017 by Francis Redd

1日におよそ1000回、雷雨は地球上で自然にみつかる最も高いエネルギー光のバーストを放射します。これらのイベントは地球ガンマ線フラッシュ(TGFs)と呼ばれますが、千分の一秒以下持続する間に、可視光の何千万倍ものエネルギーを持つガンマ線を生じます。2008年の打ち上げ以来、NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡は4000 回以上のTGFsを記録し、この現象が、稲妻の活動や嵐の強さとそのライフサイクルにどう関係しているのかをより理解するために、科学者が研究をすすめています。

今回初めて、NASAの科学者チームはこの惑星で最も大きく強力な天気システムー熱帯低気圧、ハリケーンと台風ーによって放たれる多数のTGFsの分析をしました。研究を記載している論文は、3月16日にhe Journal of Geophysical Research: Atmospheresで発表されました:

「得られたひとつの結果は、嵐の強さだけがTGFsを生み出す要因でないという確証です」と、オリバー・ロバーツは言いました。彼はUniversity College Dublin(アイルランド)で研究を指揮していましたが、現在はハンツヴィル(アラバマ)のNASAマーシャル宇宙飛行センターにいます。「我々はいくつかのTGFsが、大きな嵐の中心にある強力な目の壁から数百キロメートル離れた外の降雨帯で作られるのを見つけました。それは一日にいくつかのTGFsを放つ1つの弱いシステムでした。」

科学者はTGFsが雷雨の上部近くの強い電界から生じると推定しています。特定の状況で、これらのフィールドは、ほぼ光速で上向きの電子「雪崩」を引き起こすほど十分に強くなります。これらの加速された電子が空気の分子を通り過ぎる時、その軌跡がわずかにそらされます。この変化が電子がガンマ線を発する原因になります。

フェルミのガンマ線バーストモニター(GBM)は、衛星の下およそ500マイル(800キロメートル)内の場所で起こっているTGFを直接検出します。2012年に、GBM科学者は新しい技術を使用して器具を効果的にアップグレードすることで、検出感度を増し、TGF検出率より高めました。

この検出率の強化は、TGFの大部分が超長波電波の強いパルスを起こし、この信号が稲妻に先駆けて起きることを明らかにするのを助けました。Earth Networksによって運営されているTotal Lightning Network (Germantown, Maryland)やWorld Wide Lightning Location Network(シアトルのワシントン大学で運営される協同研究)は、稲妻とTGFで生み出されるラジオパルスを地球でどこでも6マイル(10km)以内で正確に把握することができます。

「これらのlightning detection networksからもたらされる正確な位置をもつGBMのTGFデータを結合することで、爆発を個々の嵐やその構成要素に結びつける我々の能力が開かれました」と、共著者であり、Center for Space Plasma and Aeronomic Research(UAH)大学のアシスタントディレクターであるマイケル・ブリッグスは言いました。

チームは37のTGFを、他の嵐や台風と関連させて調査しました。Nangka (2015)、Bolaven (2012)、ハリケーンPaula(2010)、2013の熱帯低気圧Sonia、EmangとハリケーンManuelと、そして後にハリケーンJulioになる2014年の低気圧。

「我々の研究では、JulioはTGFの記録を持ち、2014年8月3日の100分以内に4つされ、その翌日にもうひとつ、そしてその後は嵐が消失するまで一つもありませんでした」と、ロバーツは言いました。
「大部分のこの活動はJulioが熱帯低気圧に急速な増大を経験している時に起こりましたが、それは嵐に名前が付けられるずっと前のことです。」

科学者がここまで学んだものは、熱帯システムのTGFは、フェルミによって検出される他のTGFとはっきりと異なるような特性を持たないと言うことです。弱い嵐はたくさんのTGFを生産することができます。そして、それは嵐のどこでも起こります。より発達したハリケーンや台風のようなシステムでは、最外縁部の雨バンド、こういった嵐の中で最も高い稲妻の発生率の高いエリアで、TGFはより一般的です。

1-nasasfermica.jpg

大部分の熱帯低気圧でTGFはシステムが強まることで起こりました。強まった上昇気流は、雲を強力な電界を生み出すことができる大気圏にまでより高く上昇させ、強烈な稲妻と、TGFを生み出すと考えられる電子雪崩のための状況を用意します。

TGFはNASAのCompton Gamma-Ray Observatoryによって1992年に発見され、2000年まで稼働しました。以下略


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