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あいさつ

表紙の写真の作品は、2003年に制作したものです。
尚、当ブログの記事の引用・転載は必ずリンクを貼ってください。


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セイロンシナモン


シルキーハニー ・シルクチュールの生産者さんからです。

セイロンシナモンを育て始めたのが10年前、その樹木が今 成人男性の腕まわりより太く育っています。

沖縄では北部・中部・南部を問わず畑に樹木系を植えることを地主さんはダメと畑を借りる際にいう方々が多いです。

自分の借りている畑でも1箇所だけしか樹木系を植えて良いと言われた場所しかありません。

理由を聞くと昭和のイメージというか、木を植えられると畑を乗っ取られるという回答が全員から返ってきました。

地主さんが80、90、100歳〜の方々なので意見を変えてもらうということは諦めています、自分以外ほとんど全ての沖縄で畑を借りている人たちに共通している考えです。

IMG_9828.jpegわかりにくいですが、月桃の後ろで育っているのがセイロンシナモンです。 3メートルぐらいの高さに育ってくれています。

aaIMG_9826.jpg根元はこんな感じで地面からは落下した種から発芽しているセイロンシナモンの赤ちゃん苗がたくさん育っています。

aaIMG_9827.jpgこの畑で3本 3メートル前後のセイロンシナモンが育っています。

この畑の地主さんは80代後半のお婆さんでした。

でしたというのは、昨年10月にお亡くなりになられました。 息子さん・娘さんは実家近くに住んでいないので直接話を聞いていませんが、集落の方々からはコロナのワクチンを打った後に体調が悪くなったということを教えてもらいました。 1年ぐらい前から足を引きずるようになって体調があまり良くないと話を聞いていたので心配していました。

あとを継ぐ子になる息子さんが別の畑を借りている知り合いの方に年内に全部の畑を返却して欲しいということを教えてもらっています。 自分の借りている畑は契約書をお亡くなりになられたおばあさんと10年契約しているので、まだ3年は法的には借りれるのですが、印象は悪くなる可能性が強くなるので年末には返却する予定で準備を進めています。

その関係で、この3本のセイロンシナモンを切り倒して製品化する予定です。 ここまで大きく育つと移植は非常に難しいので地面から発芽している赤ちゃん苗を育てていく形になります。

セイロンシナモンは八つ橋やシナモンを使ったお菓子の原材料であるカッシアシナモン、沖縄でお茶や菓子類に練りこんで使っているカラキ(カッシアシナモンの亜種)もセイロンシナモンや本土でも見かけるヤブニッケイと同じ種属の植物です。

70代後半以上の沖縄育ちの方々にはカラキは小さい頃は根っこをよく噛んで食べていたお菓子だったと教えてもらえます。 香りが良いので懐かしく教えてくれます。 また90代以上の方々からは泡盛に根を漬け込んだお酒が最高だったと教えてくれます。

では、今 なぜ その文化がないのか?

理由は沖縄らしいのですが、カラキをとりすぎて、それを補植することをしなかったためです。

今も残っているところはありますが、地主さんは身内以外にはまず教えません。 理由は、教えてしまうと誰かが切り倒して根ごと盗まれるからです。 実際、そういうことが昭和の時代は多発したそうです。 自分も北部で1本 10メートルを超えるカラキを数年おつきあいをさせていただいてから、山に植えている地主さんから信頼されて教えていただきました。

カラキはそれくらい貴重な樹木に沖縄ではなっていますが、セイロンシナモンはそれを上回る希少な樹木です。 石垣島でアーユルヴェーダ植物を育てている方から10年前に購入して大切に育ててきて3年前からやっと製品化できるようになった成長に時間のかかる植物ですが、シナモンの女王と呼ばれる甘い香りと薬効もアーユルヴェーダや漢方薬の原材料に使われる何千年も安全性の証明がされている薬用植物です。

ちなみにカッシアシナモンはクマリンという成分が常用すると肝臓を壊すということで20年前にドイツ政府が警鐘し、今では日本の厚生労働省もサプリとして使う場合は1日2−3グラム以内に使用をとどめるよう推奨しています。インド人やスリランカ人のスパイス販売しているお店の方々からは、そのような話は一切聞きません😅

セイロンシナモンにはクマリン含有量はカッシアシナモンの1/300の含有量になるので、使いすぎの警鐘や問題は世界中から報告はされていない安全な原材料として使われています。



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