医療を考える(8) プラシーボ (心が持つ力)

プラシーボの続きです。
今日は心の力について。
これはアメリカで起きた有名な話だそうです。
心理学者ブルーノ・クロッファーはかなり進行した
リンパ球ガンに侵されていた患者を治療していた。
通常の治療はすべて使い果たし、首、脇、腹部、脚の付け根のすべてに
大きな腫瘍ができ、脾臓、肝臓の肥大もひどく胸部から毎日二リットルほどの
乳状の液体を吸いださなければならないほどで
患者に残された時間はあとわずかだった。
しかし患者はなんとしてでも生きたいと願っていた。
あるとき患者はクレビオゼンという新薬を知り、是非自分に投与して欲しいと願い出た。
当時この薬は寿命三ヶ月残されている人にだけ試験的に投与されていたもので
医師は最初は拒んだが、患者の気持ちに負けて投与することにした。
医師は週末にこの薬を患者に注射したが、
内心では週末を無事に過ごせるとは思っていなかった。
ところがなんと週明けに患者はベッドから出て歩き回っていた。
患者の腫瘍は半分の大きさになっていた。
10日後患者は退院し、ガンは消え、驚くほど元気になった。
二ヶ月ほど経過したころ、
クレビオゼンは実は効果がないとの記事が現れ始めた。
論理的で科学的なタイプの患者は非常に落ち込み、ガンが再発した。
今回、医師はある試みをした。
患者に対し、クレビオゼンは当初通りの効果があるが、
最初に納入されたものは流通過程で品質が劣化していたので
改良された新薬品があるのでこれを投与しましょう、と告げた。
もちろん新クレビオゼンは存在しないので、ただの水を注射しようと考えた。
プラシーボと思われないように最善の注意を払って行われた。
またしても結果は劇的なものになった。
腫瘍は消え去り、患者は元気を取り戻した。
二ヵ月後、今度はアメリカ医学協会が全米で行われた研究の結果、
クレビオゼンはガンの治療には効果がないと発表した。
患者の信念は完全に打ち砕かれ、ガンが新たに広がり、二日後に死亡した。
これは一人の患者の場合だけど、多くの人で起きたこともあるそうです。
シス・プラチンが最初に発売されたとき、脅威の新薬として賞賛され
これを飲んだ人の75%に効果がみられたが、興奮が鎮まり日常化すると
効果が見られる人の割合が減りだし、30~25%まで落ち込んでしまった。
(1994年に書かれた本なので現在はもっと下がっている可能性があるかも。)
シス・プラチンの効能のほとんどはプラシーボによるものだった。
以上。
こういうのって多いですよね。
薬でなくても色んな治療法、健康食品などもこれに入るのではないでしょうか。
だからどんどん限りなく新しいものが登場する。
抗生剤が効かない病気も似たようなものだと思いませんか。
すべて人類が作り出していると考えれば、ほんとホログラム的。人の意識が大きく変われば、病気は無くなり、新しい病気も出現しないのではないでしょうか。
前に何度か書いたことですが再度書いておきます。
食べないと死ぬという思い込みで飢餓になる、
脳は年をとらないのに、使えば使うほどハタラクのに、思い込みで脳が機能しなくなる、
年をとればとるほど美しくなると自分に言い聞かせると、きれいになる。
例をあげればたくさんありますね。
昔からいわれる不老長寿の薬草、宝ものは、あなたのこころにある。
つづく
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この記事、すごく面白いです。
前に、どんなに食べても太らない方法として
「この食べ物には極僅かなカロリーしかない」と
思い込んで食べることを繰り返しているとどんなに食べても
太らなかったという報告をしている人を見ました。
ちなみに、私は無料でされている癌検診というものにも
掛かるのが絶対嫌で、一度も受けていません。
その他体の具合が悪くても病院だけには極力行かない主義です。
思い込み(気のせい)にして回復させてます。
診察されて診断が下されたときから悪化すると感じているから行きたくないんです。
自分が思い込みで救われることがプラシーボなら、
人類に与えられ続ける洗脳は反対語のノシーボでしょうか。
ノシーボの意味は「私はあなたに害を与えるだろう」だそうです。
| 蛍石 | 2010/09/29 23:35 | URL | ≫ EDIT